Columnコラム

【経営・戦略】なぜ戦略が実現しないか?

UPDATE:2009/09/07

「実現性の高い戦略」と「絵に描いた餅の戦略」はどこが違うか。

戦略とは、「目標達成するための道筋、方向性」を言う。

多くの企業は、戦略を打ち出すことには時間をかけるが、その実現性は低い。
戦略は到達点ではないので、そのものには具体性がなく、その戦略を組織を通じて
具体的に実行することのほうが難しい。

戦略の実現性は、
①実現性の高い組織体制作り
②戦略の具体的展開
③実行管理の仕組み
がカギを握っている。

 

①実現性の高い組織体制作り
新しい戦略を立てたら、それを実現するための機能を整理し、それに見合う組織体制、
人材配置の見直しが必要となる。

最近ますます厳しい環境に追い込まれていく中で、難易度が上がる戦略の実現には、
実現可能な体制作りが不可欠になるはずである。
しかし実態は、戦略だけコロコロと変えて、既存体制、既存勢力で立ち向かっている会社が実に多い。

 

②戦略の具体的展開
組織体制を整えたら、組織のミッションを明確化し、個人の役割、成果、責任、そして目標を展開する。
組織構成員の目標の総和が、組織目標になるよう具体的に割り当てる。

その展開が上位目標とモレなくダブりなく、ロジカルに割り当てられていることが必要である。
特に定性的な課題を目標に置いた時が難しい。よくあるのは、上位目標と下位目標が同じ目標であったり、
到達点が抽象的なまま設定されたりする。

上位が抽象的でも、現場に展開されるに従って、個別戦略、戦術、行動計画と短期的・具体的になっていくのが
常識である。

 

③実行管理の仕組み
目標設定がすんだら、その実行管理の仕組みである。ここでも大きな差が出る。
目標管理の仕組み(P計画-D実行指導-C振り返り-D修正)がちゃんと回っている会社が実に少ない。
目標管理とは目標設定と評価だと思っている管理職が実に多い。人事評価との差が明確でない。

特に目標達成のための実行計画を個人に書かせていない、振り返りがあいまいで、
個人面談を行っていない上司が多くみられる。

この目標管理の運用支援の仕事を私は多く受けるが、計画と振り返りの強化で、学習が行われ、現場が鍛えられる。

 

目標達成のために考え抜かれた計画があるのと、行き当たりばったりで仕事に向かうのでは、
成果が2割、3割変わってくるのは当たり前である。

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