Columnコラム

【営業強化】営業変革(2)・・・成功のための進め方

UPDATE:2009/04/13

売れない環境をどう乗り切るか。
トップの強い意志と人材発掘・活用、やる気向上と営業バックアップの仕組み。
営業変革は組織の総合力が試されるテーマである。

営業変革を成功させるために、営業変革(1)では、そのコンセプト作りと実行プロセスのポイントを説明した。
今回は人と組織マネジメントの面に当てて説明したい。

 

変革責任者に求められるリーダーシップは、「必然性ある絵を描きながら、強い意志を持ち、熱い心で愚直なまでに言い続け、
働きかける事」である。

失敗する変革では、トップが全体方針を伝え、その言葉だけが現場に伝わり、何も具現化されない。
ましてやチェックする仕組み自体が弱く、トップからの檄も次第に反応しなくなる。

従って、具体的な実行管理ツールの導入と継続的フォロー体制も必要となる。
油断するとすぐに楽な方に流れるものである。逃げられない仕組みと緊張感が重要である。

 

巻き込む人材を間違えても変革は前へ進まない。
変革推進者の資質としてあげると、素直で情熱的、いつも今のままではダメだという前向きな姿勢(危機感)、
学習意欲・成長意欲が高いことである。

そういう人材は保守本流のエリートには少なく、
1度は苦境に立たされて辺境から這い上がってきたような精神力の強い人材に現れる。
現状維持の体制化では、埋もれているそんな人材を掘り起こし、チャンスを与えてみたいものである。

 

変革を実践する上で人事戦略上大事な3つのポイントを上げると、

1つは1度宣言したら絶対やりぬくこと。
一番怖いのは、やり切らなくても通り過ぎていく風土が染み付くと2度とやり直せない。

従って2つ目は、変革の方針に対して、意志も行動も成果も見えない者は組織リーダーから断固としてはずす覚悟が必要。
組織リーダーの意志が現場を動かす。逃げられない厳しさを示さなければならない。

逆に3つ目は、意欲のある者、チャレンジする者が報われる仕組みが必要である。
変革を宣言しても変革のベクトルと目標、評価軸が一致していないと直ぐになし崩しになってしまう。表面と実態がかけ離れる。

 

時間軸も重要である。
短すぎては過去のベクトルからの切り替えに無駄が生じるので不効率な面を抱えるし、長すぎると緊張感が続かない。
約6ヶ月で軌道に乗せて、2年くらいで成果を出すというのが一般的である。

戦力、資源を大きく変えずに変革するには、もちろん戦略の確かさも重要であるが、最初の勢いを得るのは、
組織の個人個人のやる気をいかに上げるかである。
そういう意味でもミドルマネジメントの影響が大きい。彼らの一言一言が現場をリアルに動かす。
しかも彼らは過去のやり方の成功者。一番染み付いている。彼らを本気にさせるのがトップの重要な役割となる。

また、やる気や勢いだけでは、長続きしない。頑張りに答える確固たる仕組みをいち早く用意するのも経営の課題である。

それは、ナレッジマネジメントによる成功手法の共有や営業バックアップツール、
学習する機会の提供など環境作りも重要な要素となる。

トップの強い意志と人材育成、やる気向上とバックアップする仕組み、営業変革は難易度が高く組織の総合力が試される。

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